XRCD

 最近話題のXRCDとやらを聴いてみた。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/2570174
 サンプリングの仕組みとかなんとかCD解説の最後に書いてあるが、読んでも原理はよくわからない(技術屋が書く文章は技術屋にしかわからないように書いているのだろうか)。
 結果として再生される音は、たしかにすばらしい。このマタチッチのブルックナーのCDも、一般フォーマットのCDと比べて音の情報量が格段に増えているし、CD臭さがほとんど感じられない。1967年の録音だが、まったく古さは感じさせないばかりか、音の質感は最新録音以上だといっていいとおもう。SACDにも比せられるクオリティという触れ込みだが、たしかにハードを買わなければ再生できないSACDに比べれば、一般のCDPでも聴けるというメリットは大きいかもしれない。つくりも凝っていて、角背の上製本風の見開きジャケットで、LPのようにポリエステルの内袋入りで高級感もある。
 しかし、CD1枚で収まる曲なのにわざわざ2枚組にして小売価格も4200円と高価。サンプルでいただいたものだから聴いてはいるが、たぶん自分じゃ買わないだろうなぁ。CD1枚にして価格を半分にすれば飛びつくが、できるはずのことをやらないのは、市場原理というやつだろうな。