クラシックに薀蓄は必要か(その4)
さて、そろそろクラシック音楽に薀蓄が付きまとって鬱陶しいということの本題に移らねばならないが、その前に1枚のCDを紹介しておく。
- アーティスト: ウェッバー(ジュリアン・ロイド),ブライアーズ,ジャッド(ジェイムズ),イギリス室内管弦楽団,ネクサス,ヘイデン(チャーリー)
- 出版社/メーカー: マーキュリー・ミュージックエンタテインメント
- 発売日: 1996/10/25
- メディア: CD
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できれば、このアルバムをぜひ聴いていたうえで読んでいただきたいのだが、この音楽はどのジャンルに分類すべきだろう。もちろん「コンテンポラリー・ミュージック」といってしまえば終わりだが、誤解を承知でいってしまえば、クラシック音楽というジャンルで括ってしまっても、音楽のもたらす雰囲気や換気される音のイメージとしてはなんの支障もない。*1 少なくとも、スティーヴ・ライヒなどのミニマル・ミュージックや、ポストミニマルといわれるジョン・アダムスなどの現代音楽をクラシック音楽の延長と考えるならば、ブライヤーズの音楽はさらにクラシック音楽にちかい。*2 もちろん、伝統的なクラシック音楽の形式は使っていないが、その音楽がもたらす感覚的な快楽はクラシック音楽と同質のものといってもいいものだ。――クラシックを鬱陶しく思う人は、こういう音楽をまず聴かれてみてはどうかと思う。
(この項未完)
突っ込みどころを多数残したままで中断せざるを得ないのは心苦しいが(とくにミニマル・ミュージックをクラシックの延長などとは、音楽学的には絶対にいえない)、とりあえずそのままにしておく。
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