エレコンとECM

テスト画像はあとで削除しようと思ったら、id:mandanaさんがあまりに面白いコメントを残してくれたので、このままにしておこう。
そのmandanaさんのblogの常連のひとりである「あれじファイト」さん(ところで「あれじ」ってゴクミを奪ってったジャン・アレジ?)が、エレクトロ・コンパニエのパワーアンプを手に入れられたというめでたい話があった。いいなあ。また、そのインプレときたら、羨望以外の何ものでもないのである。エレコンとディナといえば、ECMのレファレンス・モニターだったよな、たしか。
というわけで、あれじファイトさんの音を想像しながらECM三昧してしまった。ECMファンなのである。いや、Manfred Eicherのファンといったほうがいい。これも話し出すと切りがなくなるのでほどほどにしておくが、Eicherの音楽の趣味とか姿勢が好きなんだな。JAZZやContemporary、Classicに限らず、彼のプロデュースするアーティストや演奏家との共同作業は今では本当に貴重なものだと思う。ま、Eicherの好みが勝っているとはいえるけど。録音も、とくにクラシックの室内楽などは、おそらく老舗のクラシックレーベルでは絶対に聴けない味がある。たとえば、キム・カシュカシアン(ヴィオラ)とロバート・レヴィン(Pf)の絶妙なブラームスソナタなんて、小さなホールで独りだけで聴いているような満足感に浸らせてくれる録音だし、ヴェルナー・ベェルチという作曲もするピアニストが、モーツァルトとペルトやシェルシ、自作などの現代ものと交互に録音したCDも、アルバムのコンセプトと録音がとてもマッチしている。同じカップリングでも、DGなんかの録音じゃあ、つまらないものになってしまっただろう(だいいち、こんな企画やるはずもないが)。スタンダード中心のjazzなんかだと、ECMの録音を嫌う人もいるのはわかるが、俺は凍った炎のような冷たい熱気を感じる録音は好きだな(文学的表現だが)。
というわけで、いつかEicherの本を作りたいというまったく趣味的な希望があるのだが、彼は自分のことを話したがらないというようなことをきいたことがある。それが無理なら、うまいコンセプトを見つけて丸ごと一冊ECMってな本を作ってみたいな。
いまは、ヤン・ガルバレクヒリヤード・アンサンブルの「オフチウム」を聴いている。ま、俺のシステムでもいい線までは行ってると思うのだが、あれじファイトさんのシステムで聴いてみたいなぁ。