大掃除の災難

昨日書いたとおり、きょうはわが家の大掃除だった。いったん始めると細かい部分まできれいにしないとすまない質なので、けっこう時間がかかる。掃除が終わればお疲れさまの家族団欒が続くわけで、けっきょく深夜になって1541球のDAC基板を作るべくパーツを広げたが、どうも頭のなかに昼間の大掃除モードの枠組みが残っていたようで、整理できていないパーツケースの中身が気になって仕方ないので、それらを整理していたら時間がなくなってしまった。組み立ては明晩からだな。
ところで、今月はあれこれついてないとおもってたところに、追い打ちをかかるように大掃除中に脚立が足場からはずれ、足下がそっくり掬われた形で玄関の小上がりに思いっきり顎と胸をぶつけた。こう派手に落ちたのは中学校2年の頃に、石段の端のアーチ部に乗って歩いているうちに足を踏み外して反対側の狭い窪地にはまって以来だな。足下が掬われてから体を打ち付けるまでのほんの0.1秒ほどの間というのは面白いもので、ある種の既視感とともに、このまま打ち所が悪くて気を失っても痛さはあまり感じないだろうな、とか不慮の事故の瞬間とはこういう感覚なんだろうな、なんてことを瞬時に考えていた。だが、気も失わずに現実に起こった事態を把握するころには、顎は痛いわ、胸とスネは痛いわ、歯は痛いわだったわけで、しばし起き上がれなかった。もう少し冷静になってみると、前歯が一本グラグラしてるし、右の顎の付け根がズレたかどうかしたようで口が開けられないし、右胸と左スネは間違いなく打撲の痛さである。歯と顎はちょっとまずいことになったなぁなんて思いながら痛い顎を我慢して動かしてみたら、何やら小さな音がして口が開けられるようになった。痛いことは痛いんだが、とりあえずだいじょうぶそうだ。――なんて書くと大事のようだが、顎のほうは間もなく痛みも引いてものも食べられるし、無理な動きをしなければ痛さもない。歯のほうも腫れはあるものの夕食に七面鳥のスモークを食べられたくらいだから(もちろんグラグラした前歯は使えない)、歯医者をやっている友人のところに行けばいい。
なんて、気軽に考えていたのだが、パーツケースの整理をしながら戴き物のリーフパイを無造作にかじったら、グラついていた前歯がグニュッっと横を向いた。あちゃー。ここでも一瞬、前歯のかけた自分自身の姿を想像した。こうなれば少々痛い思いをしてでも引っこ抜くしかないので、グリグリして引っこ抜いた。それにしても、リーフパイを食べて歯が抜けたというのもなかなか洒落にならないし、鏡を見た自分の姿が少し前に想像した自分の姿とぴったり重なって、情けないやら何やら。カッコわるー。
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もうすぐ正月である。やっぱりご利益のめでたいどこかの神社でお払いしてもらおうかな。