挫折再び

週末に予定していたSA-8の電源部の電解コンデンサの交換だが、よく構造を見てみると、トランスをシャーシから外さないとがたいのデカイ電解コンデンサの取り外しができない。つまり、コンデンサを取り付けてからトランスを組み入れるという工程なのである。試しに小さいほうのトランスを外してみたが、案の定配線が短く、ラグ板の結線をすべて取り去らないとトランスを動かすことすらできない。そんなことは、事前にシャーシを開けたときに注意を向けていればわかったはずのことだが、我ながら呆れてしまう。あえなく挫折である。
仕方ないのでシャーシを開けたついでに、Michaelから送ってもらったサービスマニュアルを見ながら、回路を眺めてみた。2階建ての基板を外して下段の電源回路も見たかったが、FETを取り外さないと、上部の基板がはずせない構造になっているのでこれも断念し、オーディオサーキット部分の部品をチェック。と、回路図のいい加減なことといったら…。使用しているコンデンサの容量が書いてないものがほとんどなのだ。これでも見る人間によってはわかるのだろうか。とにかく俺にはわからない。オーバーホールの際の部品調達のために現物を見ながら回路図に書き込むことにした。
欲求不満は募るばかりだが、チェリビダッケの指揮するバーバーの弦楽のためのアダージョモーツァルトのレクイエムで昇天させてもらい、ふたたびいつもの自分に戻ったところだ。