3点支持VS4点支持

で、いきなり現実的な話になるのだが、DALI/Towerのスパイクを取り付け用の腕ごときれいに取っ払って、山本音響の黒檀インシュに変えてみて具合がいいので、試しに3点支持と4点支持で聴き比べてみたが、これがえらい違って驚いた。よく聴けば違うというレヴェルははるかに超えている。ソースはラルフ・タウナーのリーダーアルバム「City of Eyes」とクレーメルとアファナシェフの「ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ」。まず音場感がまるで違う。3点支持のほうが左右の分離感は4点支持に比べていいが、そのぶん楽器が外側で鳴っているようにきこえる。これは左右のスピーカの間隔を広くセッティングしているせいもあるが、4点支持のほうが楽器の配置も含めて中央から外側に向けて音が広がる感じがよく出ている。楽器がいくつもマルチ録音で重なるCity of eyesのセッション曲などはそれが顕著。ただ、4点支持の場合は音が前に出てこない傾向がある。意外なことに、jazzセッションのシンバルなどではあまりそれは気にならなかったが、ヴァイオリンの高音域は明らかに3点支持のほうが音が前に出てくるぶん芯があって伸びもある。と、ここまでは一長一短なのだが、ピアノの響き余韻は圧倒的に4点支持のほうが美しく伸びもあるし、音楽全体の息遣いや沈みこむような深い表情なども4点支持の圧勝だった。…4点支持は機器の安定という意味もあって巷では3点支持に比べて分が悪いけれど、実際にこうして比べてみると4点支持も捨てたものじゃないし、むしろ俺には好ましい。とはいえ、アンプやCDは買ったインシュレータのセットが3つだったから3点支持なわけだが、少なくともスピーカについては4点支持だな。
それにしても、インシュレータの置き方ひとつで真空管を変えたくらいの違いがあるのだから、アンプのコンデンサなんかを変えると、やはりかなり違ってくるのだろうな。早くアンプのメンテにかかりたいものだ。