ひさびさのJAZZ CD

ナイト・ライツ
オープン・トゥ・ラヴ
クラシック以外の過去のLPをリストアップしていたら、同じころ聴いていたJAZZが聴きたくなって、CDを2枚ほど手に入れた。ジャケット写真のあるほうは、Jerry Mulligan(Br.Sax)のリーダーアルバム"Night Lights"。Jim Hall, Art Farmer, Bob Brookmeyer, Dave BeileyといったJAZZ好きならお馴染みのアーティストがならぶ。かつて、FMで放送されていた油井正一の「アスペクト・イン・ジャズ」の番組テーマ音楽は、この録音に収められているショパン24の前奏曲から編曲された"Plelude in E-Minor"だった。それこそ、疲れた時期など毎晩のように擦り切れるほど聴いたLPで、リスニング用を別に買った数少ないLPのひとつだった。いまじっくり聴いても、やはりこれは名盤ですよ。もうひとつは、それとはまったく傾向の違うPaul Bleyのピアノソロアルバム"Open to love"。凍った炎という言葉はこのアルバムにこそふさわしいと思う。触ると切れそうな繊細で鋭利な感性によるフリー・ジャズ。これだけ音数の少ないJAZZはおそらくないだろう。その意味では、武満徹の初期のピアノ作品に通じるところがある。初めてライヴを聴いたJAZZがPaul Bley, Gary Peacook, Jack Dejonetのトリオだったなどというと、JAZZファンには邪道といわれそうだが、そういう「知のドーナツ現象」がいまの俺を支えているんである。このLPはカートリッジ泣かせで、高域の強い打鍵がどう針圧を調整しても拾いきれなかったが、CDではちゃんと聞こえるのがうれしい。でも、LPではもっと突き抜けるような音だった気がする。その辺りがLPの良さかしら。
なんか、今週はやたら過去を振り返る週だったな。