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これを学校で習ったのはいつだったのだろうか? この歳になって物理法則を参照しなければならない状況なんか予想だにしなかったが、AUDIOとはまったく別のところでまたこいつに出会った。中学2年の息子の中間試験が先日終わったのだが、今回の理科Ⅰの出題範囲に「電気回路」と「オームの法則」なんてのがあったのだ。最近になって再びオームの法則を暗記した俺としては苦笑せざるを得ないのだが、親としては、ふだんの会話の中で「はい、オームの法則を言ってみなさい」となるわけだ。V=AΩというように覚えていたようだが、確認の意味で「Vは何よ」と聞いたら「電流」と答えた。こいつも文系だね(笑)。
成績はともかく、一応息子は私立の進学校に通っているのだが、中学2年のⅠ学期ですでに部分的に高校Ⅰ年の内容が出題範囲になっている。もともと文部省が定めた中学高校のカリキュラムの区分には疑問に思うことも多いのだが、公立のカリキュラムと私立のカリキュラムとでは進度的にも内容的にも差がどんどん開いているのが現状で、だから公立の成績上位の子どもは私立進学校の子どもに遅れないように進学塾通いするという構図になっている。けれど私立の場合、高校の範囲ではあっても関連項目であれば中学で教えるというカリキュラムがベストかどうかわからないときがある。つまり、中学レヴェルの基礎学習の反復/基礎応用による概念的理解を経由しないで、ステップアップを急ぐのも考えものだなぁ、と。ま、この話は切りがないが、学生時代に進学塾で公立のトップクラスの生徒を教えていた経験からすると、あまりステップアップを急がなくてもいいのではないかという気もするわけである。