サンバレー視聴会(本編)

俺はもともとクジ運は悪い。今までにクジに当たったことといえば、小学校5年のときに近所の駄菓子屋で2等賞の「飛燕」のプラモデルが当たったぐらいで、あとはことごとくスカ。懸賞ハガキも出すだけ無駄で、賭け事の読みも当たったためしがない。ので、宝くじも買ったことがないし、競馬もやらない。知り合いの付き合いで何度か馬券は買ったが、「これは堅い」という馬券でも当たらない。が、しかし、今回の懇親会の場で行われた抽選会で、なんと1等賞が当たってしまったのである。びっくりである。「パネルに書かれた中から好きなものを選ぶ」ということで、サンバレーの視聴会に来たのだから、どうせならというわけで「サンバレー賞」の頭に書いてあったアンプを選んだのだが、じつはそのとき話に夢中になっていて、「TU873LE」だったか「TU879R」だったか選んだ直後のおぼえがない。すぐあとで、mandanaさんが「300B」と言っておられたので873だとわかったのだが、でも、873LEって高いし限定品じゃん。ワオ!! しかし、俺の聞き違いで879なんじゃないのか、といまだに信じられない気持ちである。とはいえ、873だろうが879だろうが、当たったうれしさには変わりない。回路の理解と工作のスキルアップを目指す俺には、これ以上のものはない最高の収穫であった。しかしこれで、少なくともこの先数年間のクジ運は使い果たしたな。
というわけで、id:manndanaさんをメチャクチャ羨ましがらせたものとは、抽選会で当たったELEKITのアンプであった。mandanaさんの名前で申し込んでいただいた視聴会と懇親会で俺だけいい思いをして、ちょっと申し訳ないけど…。
で、本来の目的の視聴会のほうは、概要はmandanaさんが記してくれたので省くが、あれこれサンバレーの商品を聴いて、おれはやはりPPの音よりシングル・アンプの音のほうが好きだ、と改めて認識した。PPの音は確かに整理されていて破綻がないというか行儀がいいんだけど、音楽を聴くことに限定して言えば、音の芯となる部分で出力管の個性が出るシングル・アンプのほうが再現性が豊かな気がするのだ。もちろん、PPのほうだってシングルにはないたくさんの魅力もあるのだが。それにしてもmandanaさんも書いておられたが、ALTECの620みたいな音は俺にはよく分からない。大橋さんは現行のものになって低域から高域の連続性が大幅に向上して使いやすくなったと言っていたけど、たしかに、まとまりという点ではそのとおりなんだが、音楽がオブラートに包まれてしまって音楽の生命力とかメリハリが、少なくとも俺には聞こえてこない。SPの帯域の狭いシャカシャカした音を聴くぶんにはいいのかもしれない、などと書くとSP愛好家には顰蹙を買うだろうが。Stirlingのほうは、友人が持っていてLuxmanの石のA級作動アンプでたまに聴くけど、真空管アンプで聴くのと石のアンプで聴くのとはかなり印象が違う。球アンプの場合のほうが、その個性をうまく引き出してる感じがする。スピーカそのものの音が好きかどうかといわれると、微妙なところだな。もうちょっと艶っぽい響きの乗った音のほうが好みではある。それにしても、SV-2はいいアンプだなぁ。
昨日届いた「あるもの」は、また次に。