驚いた!

昨日、お騒がせしたB電源の電圧の件は、間違って初段のカップリングコンデンサにパラってしまったタンタルコンを外したら、電圧も正常に戻った。考えてみれば、タンタルが蓄電されれば、電流の流れも抑制されるわけだから電圧も下がらないというのは、オームの法則の初歩だよな。おはずかしい。で、初段カップリング交換後のTU-873LEだが、ずいぶん変わった。激変といってもいいだろう。出力段のカップリングをAuricapに替えたときよりも、今回、初段のカップリングをERO1801に替えたことのほうが効果がある。出力段のカップリングを替えたほうが効果があると思っていたが、それはとんでもない素人考えであった。前段の球はnaokさんからお借りしているSTCの6SN7軍用管だが、このERO1801はnaokさんにSTCの球を送っていただいた際に、STCならばこれがいいだろうといただいたものだ。つまり、naokさんの目利きの賜物である。一聴してSTCの6SN7を挿していままで聴いていた音は何だったのか、というくらい変わったので驚いた。交換前は文字どおり宝の持ち腐れ状態で、STCの実力の半分も引き出していなかったな。あ、例のタンタルコンも幸い無事だったようで、初段の電解コンにパラったよ。現状ではどこまでがEROの影響で、どこまでがspragueタンタルの影響なのかわからないが。
まだ、交換してから3時間ほどしか馴らしていないので途中経過だが、まず、音に厚みが加わり音色的にもまろやかな艶がのり、ふくよかに鳴るようになった。樽スピーカからこんなに豊かな響きが出ることに驚いた。ピアノのタッチもきつくならないし、厚みが加わったぶん和音の響きがちょうどうまくのって美しい。樽スピーカだとヴァイオリンとヴィオラの高域に響きがのらず、ユニットが鳴ってる音がそのまま聞こえるようなところがあったが、それがまったくといっていいくらい影を潜め、なんとも艶っぽく自然に伸びる。同じスピーカなのにほんとうに不思議だ。まだ、低域が出きってない気がするが、これはエージング待ちだろう。
にしても、樽スピーカでこれだけの音が出せるなら、この交換は大正解だ。naokさんと村瀬さんに感謝。しかし、初段のSTC/6SN7からもう戻れなくなりそうなのがつらいところだ。