5670(WE396A)PPPアンプ

先日、LUCYさんから「PPPアンプの試作機、聴いてみます?」という連絡があったので、お借りすることにした。jinsonさんからも、いまあるものの他に、TDA1541トランスI/V(ピアレス版)他1台もお預かりすることになっていたので、昨日、例によって秋葉原に集合した。集合したのはLUCYさん、jinsonさん、あおきさん。でもって、まとめてゴロコロとカートを引いて持って帰ってきた。
にしても、いつも思うのだが、何でみんなあんなにパーツのこととかかすらすら出てくるんだろう。それも、メーカーや種類だけでなく製品の型番まで。俺にとっては外国語を聞いてるみたいな感じである。それだけ経験を積まれているんだろうけど、それにしてもすごい。回路知識も半端じゃないし、どこがどうなれば、どんな問題が生じるとか、俺にはまったくちんぷんかんぷんである。たとえば、先日来悩んでいるTU-873LEのハムノイズについてご教示願おうと、回路図を持って行って症状などをお話すると、「ブリッジダイオードの問題ではなく、300Bのマッチング問題で、ハムバランサ抵抗を替えたことによってそれが露呈したのだろう」ということであっという間に意見が一致。経験と知識が解決を早めるという典型的な話である。結局、ハムバランサ用の可変抵抗を2つ買って帰ることになったのだが、そんなのは序の口だった。――う〜ん。たとえば俺が、主だった作曲家の生没年や作品の調性や作品番号、読み慣れたスコアの指示、あるいは演奏家の名前を覚えているのとは訳が違う。こういったことは記憶に頼る知識だから、経験に基づく構造的な理解が伴わないという点で決定的に異なるのだ。まあ、かつての専門だった哲学にしても構造的理解は必要だったわけだが、それはあくまで思考的な構造についての理解だしな。――てなことを、改めて思ったのであった。
(っと待っていた電話だ、続きは深夜便にて)