2周年

早いものでもう12月。世間ではボーナスシーズンだが、俺のような零細個人事業主には縁がない。それどころかこの時期は何かと経費がかさむし支払いも多いので、毎年やっとのことで年を越す。今年も苦しいぞ! 
ところで、俺が現在のオーディオ・システムの原型となったものを買ったのが一昨年の11月だから、ちょうど丸2年が過ぎたわけである。そのときには、オーディオにはまったく興味がなく、リフォームしたついでにたまたま古くなったオーディオを一式買い換えただけのつもりだったのだが、いつのの間にかずいぶん深みにはまってしまった。それまでは、オーディオなんて30万程度のシステムをそろえれば音楽を聴くうえで何の支障もないし、それ以上にあれこれつぎ込むのは「音楽」じゃなくて「音」を聴くための道楽にしか思ってなかったのだけどね。興味本位で買ってみたOrtfonのケーブルが発端で電線病に冒されてからは、あっという間だったな。ピンケーブルや電源ケーブルを次々にヤフオクで買いそろえていくうちに、壁コンやタップを新調したりデジタル系にクリーン電源を入れたり、黒檀とハードメイプルでコンセントベースを作ってみたりしていたのが第1段階とすれば、知り合いの建築家の事務所で球アンプ+Harbethを聴いて球アンプに興味を持ち、後先考えずにcounterpointのSA5.1プリを手に入れてしまったところから始まるのが第2段階(昨年の6月だったかな)。その後、いまではたかはしさんのところに嫁いでいったKMQ60(8月?導入)にはじまり、あまり調子がよくなかったためにいまではお蔵入りしているcounterpointのパワーアンプSA8(11月導入)を経て、今年の4月にid:mandanaさんからMeixingの805直熱管シングルMC805AAを譲り受けたあたりからが、第3段階となる。そして、今年の6月に行われたSUNVALLEYの試聴会でTU-873LEキットが当たってしまったことで決定的に後戻り不可能になった。だって、その1年前まではアンプのシャーシを開けることなど言語道断の破廉恥行為と思ってた俺が、キットとはいえアンプを組み立てたんだからね。
第3段階はいきなりDIYモード突入の始まりでもあった。以下に、今年つくったものをあげてみる。
・TDA1543真空管バッファDAC(Produced and Designed byJinson)/5月
・TU-873LE(ELEKIT 300Bシングル)/6月
・WE396+5670/PPパワーアンプ(Prooduced by Lucy, Designed by Jinson)/11月
・TDA1545+Lundahl1538トランスI/V DAC "aqua" (Produced and Designed by Khimaira)/12月(製作途中)
昨年の俺からすれば、まったく予想外の展開である。改めて驚いたが、この1年間に5台のパワーアンプを所有したことになるし、この間、お知り合いになることのできたjinsonさんから視聴用にお借りしたDACを含めれば、DACだけでも8台(だったかな)の音を聴たことになる。これが自分の今の姿であるとはにわかには信じがたい。
しかし、忘れてはならないのは、電気知識ゼロであった俺(今でも序の序である)の疑問にこのblogや私信を通じて答えていただいた、ほんとうに多くの方たちの助力がなければ、どれひとつとして完成できなかったということである。今年を振り返るにはまだちょっと早いが、この一年に、いろいろ教示、示唆いただいた方々に、改めてお礼したい。それそれ名前を挙げていたらきりがないくらいくらいの方々に。
2年前にオーディオを新調した際には、いま使っているARCAMのCDPだってDALIのスピーカだって、メーカーの存在すら知らず、たまたま店で聴いて気に入ったから買っただけだったことを思い返すと(アキュフェーズは海外メーカだと思ってたし:笑)、真空管の銘柄のみならず、抵抗やコンデンサの銘柄にこだわっている今の俺は、ずいぶんと遠くまできてしまった気がする。
そういえば、このblogを書き始めてからも来週でちょうど1年になるな。