仕事からの帰り道、つい先ほどのことだが、駅から歩いてくる途中、コンクリートの歩道の暗がりの真ん中をもぞもぞと何かが歩いていた。はじめ、ゴミ集積場目当てのゴキブリかとおもったが、それにしては歩みがやけにのろい。よく見るとミンミンゼミの羽化前の幼虫だった。
 そんな場所を歩いていたら、いつ酔っ払いや自転車に踏みつぶされるかわからないので、家に連れてきて、夏の間は縁側に置いている1.5mほどのパキラの木の根元に放した。10分ほどあちこち歩きまわっていたが、いま見たらどうも羽化の足場を決めたようで、根元から50cmほどの幹でじっとしている。
 ただ、歩道なんかうろちょろしていたせいか少し弱っているような気もするので、力つきずに無事羽化できるかどうか気になる。(1:16)

途中経過1
すでに羽化が始まっている。青白い体を半分ほど殻からもたげ、ゆっくりじっくり奮闘中。がんばれ。(1:55)
途中経過2
無事羽化成功! 途中、エビぞり状態で頭を垂れたままじっとしてるものだからすごく心配したが、いま見たら、きれいな青白い羽根がもうすーっと伸ばして殻にとまっていた。(2:22)
めでたし、だな!
途中経過3
あまりに美しいのでしばし見とれる。デジカメでアップしたいが、暗いのでどうしてもピンが合わない。こういうときに、マニュアル機能付きのデジタル一眼が欲しくなる。(2:37)


感想:ミンミンゼミの羽化を観察したのは初めて、というかセミの羽化を観察したのも40年ぶりである。……なんか、先日来しっかり夏休みしてないか、俺(^^;