渇望

SA-8に代わるパワーアンプのことで、妄想は尽きない。mandanaさん推奨のSV-501SEに大きく傾きかけてはいるが、ここでいま一度、原点に立ち返って考えるべきだ。俺にとってはじめての真空管アンプであるSA-5.1とKMQ-60の組み合わせで聴き始めたのは、昨年の8月末だったと思うが、その後、まもなくパワーアンプをSA-8に変えて現在に至る過程で、ほかの真空管アンプをほとんど聴いていない。ときたま秋葉原に行ったときなど、時間的な余裕があるとちょい聴きはするものの、じっくりその音と対峙するように聴くことはなかった。つまり、球のセパレートを聴きはじめる前にもあとにも、先日来さんざん書いているような真空管アンプの基礎知識以外にも、実際の聴取体験に基づく「真空管アンプの音」という感性記憶が恐ろしく欠如しているわけで、おそらく、現段階でSV-501SEを買ったところで、本当にその音の良さが実感できるかどうか、おおいに疑問なのだ。あれこれと反省すべき点が多すぎて、自信喪失気味であるのはたしかだが、とにかく「聴くこと」からもっと経験を重ねながら、知識を加えていかないと、また道を踏み外すことになるかもしれない。
というわけで、とにかく球のパワーアンプをできるだけ多く聴いてみたい衝動が渦を巻いている。とはいえ、仕事場と秋葉原は歩いていこうと思えばいける範囲なのだが、その時間がなかなかないんだよなぁ。時間と金があれば、刈谷の大橋さんの試聴室に行って、一日中いろんな製品を聴いてみたいよ、マジで。球による音の違いとか、回路構成による音の傾向とかね。