タップとアンプ

いま使っているタップはChikumaの4口のものを改造したもので、コンセントをアコリバのCCR-DXとヤフオクで手に入れたLeviton8300にクライオ処理した逸品館のやつに替えて、内部配線も0.8mmの銀線と0.4mmのオーグラインを捩ったものにしている。あれこれ機材も増えてきたので、小物はLevitonの3口にまとめて、CDなどのデジタルまわりは壁コン(WATTa381)から直に引いたCSEのレギュレータにつないでいるのだが、それでも数が足りなくなってきた。いずれ増やさなければならないが、当座しのぎにあれこれ配線を変えたりしてみた。
まずは、これまでいちいち電源ケーブルを差し替えていた2台のパワーアンプを、ほかを工夫することにして固定にしたわけだが、TU-873LEをこれまでパワーアンプに使っていたCCR-DXから8300クライオに替えてみて、驚いた。音がまったく死んでしまったのだ。針小棒大な表現じゃなくて、873LEのいちばんの魅力だった楽器のリアリティがアンプを替えたみたいに聴こえなくなってしまった。もともとCCR-DXは解像度や情報量の多さ、低域の伸びが売で、8300クライオは押し出しの強い響きや音の深さなどが売りのコンセントだが、そんな売り文句はともかく、ここまで音が変化してしまうと、TU-873LEはもとのCCR-DXに戻さざるをえない。で、ものは試しに、MC805AAも2つのコンセントで聴いてみたのだが、なんてこった。いままでCCR-DXで聴いていたのがばかばかしくなるくらい、8300クライオのほうがいい。TU-873LEに差を付けられていた楽器の音色やリアリティの部分が、8300クライオにした瞬間に見事に表現されるではないか。正確にいえば音色やリアリティの質は違うが、明らかに音全体のクオリティが向上している。これまでひそんでいた805AAの潜在的なある部分が音になって飛び込んできた。まいったな。
というわけで、MC805AAにはLeviton8300クライオ、Tu-873LEにはCCR-DXということで落ち着いたわけだが、ここで問題がひとつ。タップのコンセントひとつでこれだけ変わるとしたら、それもアンプによってこれだけ相性の善し悪しがあるなら、コンセント付きの完成品を買って相性が合わなかったら、どうするかということだ。そんなことを考えると、タップも自作かよ、ということになるのか。