抵抗

というわけで、TU-873LEのカソードケミコンと300Bのカソード抵抗を交換してみたのだが、ゲインが低すぎるし音にひずみが出る。抵抗値を見間違えたかと思って回路図を見てみたが問題ないのでプレート電圧などを測ってみると、最大で10Vほど定格を上回っている。左右とも同じ症状だから接触不良の可能性は低いが念のためチェックしてみても問題ない。しばし基板を眺めながらあれこれ考えてみたが、糸口が見つからない。もしやと思って交換した抵抗をチェックしたら、4本とも定格33kΩの印字がされているのに、実測値は16.5+-0.2しかない。つまり印字されている値のちょうど半分だ。4本のうちの1本なら抵抗の印字が間違っているに違いないと結論付けるのが妥当だろうが、4本ともになるとどう考えていいのかわからない。こうなると、電気音痴の俺は抵抗のせいだと言い張る自信がなくなり、どこか俺が決定的な誤りをしているのではないかと落ち込み、頭の中は思考停止状態に陥ってしまうのである。――念のために外した抵抗の値を実測したりする作業が残っているが(もしそれで半値しか示さないならばテスターが壊れているか、俺がテスターで抵抗値も測れない大馬鹿者ということになるし、ゲインが取れない原因はもっと別のところにあることになるが、そうなるとさらに泥沼になる)、時間切れで今晩に持ち越し。
またやってしまった
俺の仕事は文字を扱っている。文章の校正などは日常の作業なのだが、ときどき思いがけないポカをする。上で書いた抵抗の件もそうだった。コメントでplatycerusさんに指摘を頂いたように当該のカソード抵抗は33kじゃなくて、33だった。また人様に恥を晒してしまったし、コメントを頂いた方々にも余計な気を使わせてしまった。ほんとうに申し訳ない気持ちだ。こういう粗忽な性格は治りそうもないから、せめてもう少し慎重にならないといけないと大いに反省している。mandanaさんのコメントにある測定方法については、電源を入れずに両端ではかったものだから間違いはないと思うが、ただ、ここに入れた金皮抵抗はデジタルテスターだと数値が安定せず、16.5k辺りで一度安定してから10Ω刻みで徐々に数値が上がっていくので、これも俺の早とちりで最初の2〜3秒で数値を読んでしまった。じっと堪えて5分ほどテスターを当てていても20数kまでしか上がらないので、どうせ付け替えるのだからと、最終的な値を測るのは放棄した。にしても、テスターを当てはじめて最初に安定するのがちょうど定格の半分という意味ありげな数値であったので、よけい混乱してしまったわけだ。まったく、こういう性格の人間が回路いじりなどしてもいいのだろうか。つくづく工作には向かないと思った。